机上の空論

少年サッカーで悩んでいるパパコーチにアドバイスしてみるよ。

プロサッカー選手になれなくてもプロサッカー審判という仕事があるよ

こんにちは、シャベル ド クーロンです。

今回は審判について話してみるよ。審判といっても少年サッカーの4種審判じゃなくてプロフェッショナルレフリーの話ね。

こんなこと書こうと思ったのは、岡田正義さんの記事がちょっと良かったからなんだけど、まずは読んでみてよ。

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岡田正義、「ジャスティス」の愛称で親しまれ時には憎まれてきた国際審判だね。まぁ、判定でミスをしない審判なんていないから憎まれていない審判なんて存在しないことを考えると、審判っていうのは本当に大変な仕事だなって思うんだよね。

今回はジャスティスの話だけ喋って終わりにしてもいいんだけど、ちょっと視点を変えて審判という職業について喋ってみるよ。審判、プロフェッショナルレフリーっていう職業がどれだけハードなものかっていうのを理解しておくと安易に審判批判とかできなくなるし、リスペクトしなきゃっていう気持ちになれるからね。ま、贔屓チームに不利なジャッジにはどうしても熱くなっちゃうけどさ。

プロフェッショナルレフリーってなんだか人口少なくてちょっと頑張れば誰でもできるようなイメージがあるかもしれないけど、実際には2級審判を取るときに実績による推薦っていう大きな壁があって、1級審判を取るときにも同様に推薦が必要になる。当然推薦だけで上のカテゴリーに上がれるわけじゃなくて試験に合格しないといけない。で、1級保持者の中でさらに推薦があってプロフェッショナルレフリーとして笛を吹けるようになるんだよね。この資格を持っているのは実に14人だけなんだよ(2016年12月現在)。ちなみにJリーグで笛を吹くだけならアマチュアでも推薦さえあれば可能だよ。

プロフェッショナルレフェリー(PR)|審判員紹介|審判|JFA|日本サッカー協会

で、審判には主審と副審があるわけだけど、実はこれ、一度決めた道から外れることができないんだよね。主審で資格を取ったら副審をすることはできないし、副審で資格を取ったら主審はできないんだよ。だからテレビで見る審判はそれぞれの役割でそれぞれのスペシャリストなんだよ。

あと、あまり知られていない話として、J1で笛を吹いている主審とかさ、誤審だヘタクソだって槍玉に上がることが多々あるんだけど、彼らはずっと下のカテゴリーから毎試合毎に審判アセッサーから評価を受けてJ1のピッチまで来ているんだよ。途中で変な笛を吹いたらそもそもJ1まで辿りつけていないのね。もう、選手と同じく完全なピラミッドを登り詰めてJ1まで来ているんだよ。国際審判はさらに厳しい審査を通ってやっとなれる存在なんだ。そんな人達が対応しても誤審が生まれるんだから、サッカーって本当にわからないよね。

そんなプロフェッショナルレフリーだけど、どのくらいの確率でなれるものなのか可能性を計算してみようか。JFAの情報によると審判資格保有者は2015年時点で大体25万人だね。

サッカー審判員登録数|データボックス|組織|JFA|日本サッカー協会

プロフェッショナルレフリーは14人だから、25万分の14で倍率は17,857倍だね。凄い倍率!1級保持者に絞ってみても10倍以上、割合でいったら1級保持者のうちトップ7%くらいの人しかプロフェッショナルレフリーになれないっていう計算だね。倍率で比較はできないけど東大医学部の合格者数が毎年100人くらいって考えるとプロフェッショナルレフリーのステータスがどのくらい凄いかわかるんじゃないかな?J1~J3の新人選手が150人~200人くらいっていうことを考えても本当に凄いよね(Jリーガーになるのは東大医学部と同じくらいの狭き門だっていうのも十分凄いんだけど)。

と、プロフェッショナルレフリーがいかに凄い存在なのかというのを理解したところで収入の話をしてみようか。

情報はオープンにされていないけど、J1の主審は年棒1,500万って良く言われているんだよね。これはJFAと年棒契約って形になるらしいんだけど、選手と同じで固定給+出場給っていう扱いになっている。だから、優秀なレフリーで出場機会が多ければ高収入だし、そうじゃなければ固定給しか入ってこないっていう感じになる。1,500万っていうのが固定給の話で、出場給12万(これは公開されてる)っていうことを考えると大体2,000万くらいになるのかもね。国際審判になると1試合あたりの出場給が桁違いになるらしいから国際主審とかになれればJリーガーより稼げる可能性は大きいんだよね。野球みたいに選手名鑑に推定年棒とか書いていないから正確なところは分からないんだけどさ、1,500万っていうのはJリーガートップ200でJ1スタメンレベルだよね。

ちなみにプロフェッショナルレフリー、週末に笛を吹くだけじゃなくて平日は週末の試合に向けてトレーニングやら勉強やら毎日結構大変なのね。どのくらい大変かっていうのは「審判目線」とか「サッカーを100倍楽しむための審判入門」に書いてあるから興味があったら読んでみてね(肝心の部分がどっちの本に書いてあったか忘れちゃったんだけど、両方ともプロフェッショナルレフリーのことを知るには良い本だよ)。

サッカーを100倍楽しむための審判入門

サッカーを100倍楽しむための審判入門


審判目線 面白くてクセになるサッカー観戦術

審判目線 面白くてクセになるサッカー観戦術

ということで、プロサッカー選手にはロマンがあるけどサッカーを仕事として考えたとき、プロフェッショナルレフリーっていうのも選手と同じくらいのステータスと収入があるからさ、現役を長く続けられるっていうことまで考えたらプロフェッショナルレフリーっていうのは良い職業だと思うんだ。選手が現役引退してコーチや監督になるのと同様に、レフリーも指導者っていうセカンドキャリアがちゃんとあるしね。

「うちの子はプロ選手になれない」っていうところで終わりにしないで、本当にサッカーが好きでサッカーを職業にしたいって子供が思っているんだったらさ、こういう世界もあるよ、ってことをきちんと教えてあげてほしいんだ。

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